囲炉裏と自在鉤の歴史

囲炉裏のはじまり

囲炉裏の歴史をたどると「家」という概念の起源にたどり着くことになります。 原初の住居と呼ばれる建物には火を焚く場所が必ず存在していました。 「火」は人類にとって生活に欠かせないものでしたから、 これらを雨風にさらさず保存するという役割が「家」にはあったと考えられます。

「炉(いろり)」が進化したものが「竃(かまど)」と見られていますが、 「竃(かまど)」が古墳時代中期になって作られたのに対して、 「炉(いろり)」は縄文時代の竪穴式住居にもみられます。 さらに遡れば石器時代の火焚き場が「炉(いろり)」の起源と考えられるのかもしれません。

囲炉裏の役割

囲炉裏が最も盛んに使われていたのは江戸時代の民家であると考えられています。 囲炉裏の役割は煮炊き・暖房・照明など様々ですが、 地方で公開保存されている茅葺屋根の家屋を訪れると、 囲炉裏(いろり)の火と煙が「家屋の耐久性や虫除けのため」になると説明を受けます。

囲炉裏(いろり)は土間に面した板敷きの「カッテ」(台所)に設置されていることが多いが、 東北や山間部では各部屋に囲炉裏があるケースも多く、 さらに古い様式の民家では、 土座(土間に筵を敷いただけの場所)に囲炉裏が切られているケースもあったようです。 また、幕末以降関東各地で盛んになった養蚕の室温保持に使用されていたことも知られています。

自在鉤の役割

自在鉤は囲炉裏(いろり)や竃(かまど)などの上に吊り下げて、 掛けた鍋や釜や土瓶・やかんなどと火との距離を調整するための鉤状の器具です。 火は調理と同時に照明や採暖の役割も大きく、 火と鍋釜の距離調整(火の強弱が影響されぬ距離)は重要だったと考えられます。

自在鉤の「鉤」の位置を自在に調節する横木を「小猿」と呼びますが、 この「小猿」や「鉤」の部分に文様が施されたり、 魚や宝船などを鋳物でかたどったりと様々な意匠のものも作られていました。

また、小猿には鯉などの魚をモチーフとしたものが使われていること がありますが、これは水中に棲む魚を祀ることで火を扱う囲炉裏の安全を祈願し たものという、いい伝えがあります。魚の口を玄関側に向けておくと福を呼び縁 起がいいとも伝えられています。

様々な付属品

【五徳】
別名として、カナワ「金輪=三脚」・カナグサマ・カナゴ・カネなどがある。金属や陶器で作った3本または4本脚のある輪で、火鉢や炉の火の上にかぶせて立てやかん鉄瓶などをかける。
【火棚】
別名として、あま・そら・ヒアマ・ヒブタ・ヒオオイ・シダナ・シダラ・ツリアマ・ツルシゴなどがある。囲炉裏の上部の梁から吊るされた炎による小屋裏への飛び火を防ぐための格子状の棚。
【火箸】
灰や炭を扱う真鍮や鉄製の箸。
【十能(じゅうのう)】
鉄板製の小さな杓、あるいはスコップ形状のもので、灰をならしたり、炭を追加したりする場合に使用する。
【火消し壺】
水を使わずに、つぼの中を密閉し炭を安全・確実に消化します。火消しつぼで消した炭は、火おこし等に再び使用できます。
【火吹竹】
火を起こすときに空気を送る道具。

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囲炉裏の使い方
囲炉裏の使い方と設置方法など注意点

自在鉤の使い方
自在鉤の使い方と構造などの説明

囲炉裏・自在鉤の歴史
囲炉裏と自在鉤の歴史をわかりやすく